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東京デザインセンター
東京デザインセンターは、イタリアデザイン界の重鎮マリオ・ベリーニによる建築。まず正面から目に入るのは、ガレリア大階段が建物を斜めに横断し、階段奥へと視線を向けると、イタリアのトランス・アバンギャルディの活動でも有名なミンモ・パラディノの馬の彫刻を仰ぎ見ることになる。踊り場部分にはガラス円柱のエレベー
マーチエキュート神田万世橋
株式会社JR東日本ステーションリテイリングが運営する、旧万世橋駅の遺構を活かした商業施設である。レンガ高架橋の美しいアーチ空間を残し、極力手を加えないシンプルな構成となっているが、1943年に休止駅となって以来非公開だった昔の階段をほぼそのまま残して公開するなど、保存に力を入れている様が逆にデザインとなっ
サニーヒルズ南青山
伝統的な日本の木工技術、「地獄組」と呼ばれる木製建具の接合システムを建築の内外に拡張したパイナップルケーキショップだ。木材の加工と釘を使わない接合で3層の外壁を作り出す迫力は、閑静な住宅街のなかで異彩を放つ。それでいて森のように清々しい。内部は森の木洩れ日につつまれる静かな空間だ。このデザインの特徴
金沢21世紀美術館
世界に類のない斬新な美術館という評価は定着し年間二百万人以上を集めて、今は金沢城、兼六園と並ぶ金沢の観光の目玉となっている。それを導き出したのは、地元の人にも小学生にも好きになってもらえる、身体性や参加性を高めた施設作りとキュレーションにあると言って良い。金沢21世紀美術館の成功は妹島+西沢という稀代
武蔵野美術大学 図書館
Viewing: 申込み要
これから日本の建築界を代表する一人になると思われる藤本壮介氏が、地下1層 (書庫)、地上2層 (1階は美術・デザインの研究フロア、2階は学習フロア) からなる大学図書館設計を担当した。まず外観においては、建物をハーフミラーのフィルムが貼られたガラスで覆ったため、外の樹木が硝子に映り込んで、建物の存在感を消した
東急プラザ銀座
東急プラザ銀座は日本のデベロッパーが開発した大型商業テナントビルで、東京の伝統的な商業地銀座に建設された。伝統と革新がデザインテーマ。外装デザインは「江戸切子」をモチーフとし、都市にダイナミズムを生むガラス細工の「光の器」となっている。そのアイデアは内部の空間にも行き渡る。上階(6階)の巨大な吹き抜
まるごとにっぽん
浅草六区に賑わいを取り戻すべく、株式会社東京楽天地が2015年12月に開業した商業施設。これまで東京に進出していなかった地方の名店がひしめく「まるごとにっぽん」は、1階から4階の4フロアからなり、20市町村、約50地方事業者が出展している。各階インテリアは、それぞれの階のテーマに沿って、石、木、土、紙などの仕上
茶洒 金田中
Viewing: ゲストのみ
設計を行った写真家の杉本博司はかつて骨董屋であり、いまもそうらしい。収集した文物の中には古代の建築の部材等があり、それらはおのずから空間的な想像につながるはずで、その結果、氏は現在、このような空間の制作を活動のひとつにしている。たいへん美しい空間であるがどこかヘンだ。古今の文物収集の記憶の幻視ように
NISSAN CROSSING
NISSAN CROSSINGは、銀座の新たなランドマークとなったGINZA PLACEの1階と2階を占める。クライン・ダイサム・アーキテクツ設計のGINZA PLACEの印象的な外観は、伝統的な彫刻の技法である「FRETWORK:透かし彫り」をモチーフにしていて、同じく銀座の東急プラザビルの「江戸切子」をモチーフにした外観と好一対の感がある
シェラトン都ホテル東京 / シェラトンクラブ ラウンジ
都ホテルの敷地は、今は「八芳園」となった政商、久原房之助が心血を注いだ大庭園に隣接して、戦後の代表的な経済人であり政治家であった藤山愛一郎の邸宅があったところだ。従ってその庭も、土地の高低差をうまく活かしたダイナミックな魅力を有している。イリアが手がけた2階部分の大改修にあたっては、この景観の要素が
JPタワー学術文化総合ミュージアム「インターメディアテク」
インターメディアテクは、旧東京中央郵便局をリノベーションした複合施設JPタワー内に、商業施設KITTEと共に設置された入場無料の大型博物館である。商業施設とのダイナミックな併設を試みる文化施設として再編集し、「レトロフュチュリスム」の観点で展示したものである。アーティフシャルな展示手法と真鍮や銅、鉄
東京ミッドタウン
六本木ヒルズと同じく、六本木のランドマーク的存在。ビル全体はガラスのファサードで構成されているため、光のドットなどを使いながら、抑制の効いた都市的な表現をしているが、エントランスは、非常に落ち着いた光の空間となっている。
竹尾 青山見本帖
日本を代表する紙のメーカー「竹尾」の紙のショップ。閑静な住宅街の中にひっそりと店を構える。このショップは大量多品種の紙をすべて引き出しに収蔵する。引き出し以外には何も無く、抽象的な格子状の表層が作り出すミニマルな空間である。ところが引き出しを開けると中の紙の色が生々しく現れる。その時に、このミニマル
代官山 蔦屋書店
書店空間の新しいタイプを牽引する書店のひとつ。それを大型書店形式で、しかも閑静な住宅街区に実現させた。本の置かれ方もジャンル別配架ではなく、ライフスタイル別配架だ。たとえば旅のコーナーに料理本や詩や哲学書が並ぶ。こうしたコラージュ型配架をシーンと見立て、この大型書店は、映画のシークエンスのように空間
シラカワ
セミオーダーを積極的に受けてくれる家具メーカー。その好例が、ケヤキやナラ、クリ、栃の木などの国産材のほか、紫檀やウォルナットの輸入材の板が並ぶコーナーで、オリジナルなテーブルを容易に注文することができる。
ミュージアム飛騨
飛騨世界生活文化センター内にある、飛騨高山地域の家具作りを中心とした生活文化用品を展示する博物館。飛騨の匠の歴史は飛鳥時代から、年貢の代わりに宮殿や仏閣の造営に携わったところに始まる。千数百年前その時代の帝が用いた家具を復刻した展示は、「飛騨の匠」の木づくり文化とその技が、今の建築や祭の屋台に受け継
日進木工
製品デザインと技術の高さを誇る日進木工には、これまでも川上元美氏を始めとする日本を代表する家具デザイナーが関わった多くの名作家具が存在する。しかし社内に、組子細工や浮き出し技法の特別な技能を有する「飛騨春慶」の職人を抱えるなど、インハウスにおいても優れた家具デザインを追求できる体制が整っていることが
柏木工
トヨタ生産方式を家具工場として取り入れた数少ないメーカーだ。例えば月産2万台以上の内装扉を、注文した各住戸毎に短納期で届けられる生産・発送体制を構築している。そのため納期を購入者に間違いなく伝えることができて、海外のバイヤーからの信頼も大きい。しかしそれだけではなく、「月華 GECCA」のように、椅子の背
飛騨産業
今からおよそ百年前に飛騨を訪れた西洋の職人から、この高山地域に曲げ木家具の技術が伝えられた。飛騨産業の大元は、周囲の山々に密生していたブナ原生林を資源に、地元資本が飛騨の匠の技術を活かして曲げ木家具製作メーカーを創業した事による。そして飛騨産業の家具は、昭和の日本の家具文化を育むとともに、アメリカへ
伊勢丹新宿本店 2F3F4F
ネット社会とIT技術は、世界中の百貨店を苦境に追いやった。流通と価格の仕組みがグローバルになりアマゾンやユニクロが台頭したのだ。しかしその仕組みを跳ね退けて、売り上げ世界一を誇る希有な百貨店がある。それが新宿の伊勢丹だ。消費の劇場のような超百貨店である。その売り場空間をデザインしたのが森田恭通。日本の
根津美術館
隈研吾は世界を股にかけ建築を作りまくる建築家。しかしそれは、90年代に仕事が無いときに、日本の地方の小さな仕事を経験する中でたどり着いた建築の認識からはじまったという。それは著書のタイトルになった。いわく「反オブジェクト」「負ける建築」。コンクリートの箱でなく、空気にそよぐ粒子のような現象の空間。強さ
ブルーボトルコーヒー 清澄白河ロースタリー&カフェ
コーヒーの焙煎所、カフェ、オフィス、バリスタを育てるトレーニングルームとペイストリー工場を兼ねた生産拠点で、倉庫を改修したものである。あるがままの倉庫の風情と店を運営するための装置 (カウンター、家具、棚、機械など) とが、ほとんど意図されていないかのようで、その実細心の注意で演出された空間である。その
グランド ハイアット 東京 / チャペル
杉本貴志は日本のインテリアデザイナーの海外進出のメルクマールである。それは1990年代、シンガポールのグランド ハイアット ホテルのレストランMezza9を手がけた事から始まった。ソウル、香港、上海、北京、ドバイ、アメリカなどの多くの都市に、一貫したデザイン作法で発信してきた。自然の物性に根ざした簡明な空間が共
建築倉庫ミュージアム
寺田倉庫内にてできあがった「建築倉庫ミュージアム」は、常設としては日本初の現代建築模型博物館となる。約450㎡、天井高5.2mの空間に約100の棚が並び、建築模型に特化した展示を行っている。「収蔵庫そのものを展示する」コンセプトのもと、展示棚の間を縫うように回遊しながら、展示紹介パネルにあるQRコードをタブレッ
パスザバトン表参道店
森ビルが開発した表参道ヒルズの設計は安藤忠雄である。斜線制限により高層建築を造るのは難しい敷地であり、ケヤキ並木の景観と調和させることもあって、地上部分を3階と低く抑え、地下3階とあわせて6層分のフロアとしている。その西館の地下2階部分にあるのが、スマイルズ 代表 遠山正道氏がプロデュースした「パスザバ
こいずみ道具店
古い日本の木造家屋のリノベーションで、小さな空間に店舗、事務所、倉庫、工房、眺望室と多様な用途が詰め込まれている。にもかかわらず、驚く程の簡素さである。日本の昔の民家のコンセプト=「用の美」 (機能主義ではない) に近い空間だ。様々な要素、ハシゴ、天井、家具、照明が絶妙な間合いで配置され、ゆたかな「間」
表参道ヒルズ 同潤館
同潤館は1923年に発生した関東大震災の復興支援のために設立された団体で、不燃の鉄筋コンクリート造で住宅を供給することをその目的としていた。その同潤館アパートは、日本で最初期の鉄筋コンクリート造集合住宅として住宅史・文化史上、貴重な存在だ。1945年5月には、アメリカ軍による東京大空襲で街路樹が全焼した表参
浅草文化観光センター
雷門の向い側の角地、わずか326㎡の敷地に、観光案内所、会議室、多目的ホール、展示室といった多様なプログラムが詰め込まれている。各階が独立したように「屋根」を積み重ねることで、今までの積層建築では存在しなかった「新しい断面」を作り出した。屋根と床の間には斜めに切り込まれた隙間が生まれ、その隙間をミニマ
ブンカホステルトーキョー
BUNKA HOSTEL TOKYOは、浅草の商店街の一角に位置する築30年の商業ビルを、外国人旅行者をメインターゲットにして、現代の日本文化を発信するホステルにコンバージョン。地域に開かれた空間のあり方を目指して、1階には旅行者と地域の人々との気軽な交流の場となる「居酒屋 ブンカ」が設けられ、地域にとって新しいスタイル
京橋江戸グラン / トミタ・ショールーム
都心部で最新の大規模再開発。東京駅至近でありながら、この京橋エリアはこれまで大型のオフィスビルが少なかったエリアだった。土地や建物の権利者が多い中で、2001年に「まちづくり検討会」が発足し、以来15年間にわたり対話が積み重ねられて、保存・再生した歴史的建築物「明治屋京橋ビル」と、新築の再開発棟の2棟
東急プラザ表参道原宿
世界中のショッピングビルタイプは似ている。テナント料を増加させる経済的利害で作られるので、似てしまうのだ。ところが東急プラザ表参道原宿は、経済的利害を逆に利用し、生成し、ショッピングビルのタイポロジーを覆した。グローバルブランドが占有する1−2階を一気にスルーして3階にメインエントランスを配置する。
鈴木大拙館
父親の谷口吉郎の生まれ故郷である金沢と縁の深い谷口吉生の建築設計。台地から続く斜面の緑を背景に、石垣や水景などによって金沢を象徴する景観を創造している。設計コンセプトは、「玄関棟」「展示棟」「思索空間棟」を回廊で結ぶとともに、「玄関の庭」「水鏡の庭」「露地の庭」という、3つの棟と3つの庭からなる空間を回遊すること
多摩美術大学 八王子図書館
この図書館の大きな特徴のひとつは斜面敷地の1/20勾配に合わせて、1階フロアにも同じ勾配を持たせていることである。フリースペースとなっているアーケードギャラリーは学生や教員のバス停と各棟を繋げるもう1本の道となり、大学への行き帰りに自然と図書館に誘われる。 建物の2辺が曲面で構成され、そこに曲面ガラスが嵌
金沢海みらい図書館
金沢海みらい図書館は2012年、世界で最も美しい公共図書館25選に選ばれた。概ね 45m × 45m × 19m の直方体の穴の空いた箱の中に、三層のフロアが大きな吹き抜けと共に構成されている。一般閲覧室は2階と3階にあるが、建物北側の約6割は吹き抜け空間となっており、吹き抜けの天井高は12m。パンチングウォールの壁の丸窓を通
ザ・ペニンシュラ東京
各フロアの窓上にひさしがついていて、そのひさしにライティングを施している。それらのひさしが積層したライトアップがきれい。アジアのフラッグシップホテルの一つであるペニンシュラの格式が感じられ、遠方からも目立つライティングデザインになっている。インテリアは全体では和を演出する空間になっており、随所で日本
21_21 DESIGN SIGHT
安藤忠雄氏による非常にシンプルだが、考え抜かれた空間構成がされている。外観上は大きな一枚の鉄板でつくられた屋根。照明は安藤建築によく見られる、外光をうまくコントロールした空間となっており、室内の照明は展示によって自在に変更できるような計画となっている。
東京駅
日本の玄関口である東京駅がオリジナルに近い姿に復元されていく中で、照明計画は、それぞれの素材 (レンガ、石、銅版、屋根材など)にあわせて色温度をコントロールした照明を配置している。全体を明るく見せるだけではなく、アーチや開口部や柱などを丁寧にライティングすることで、全体的に荘厳な空間へと演出している。
マンダリン オリエンタル 東京 37階レストラン&バー
香港のホテルチェーンの中でも格式の高いホテルであるマンダリンが、日本で唯一出店しているホテル。その37階にあるバーとレストランは、アジアを感じさせながらも、東京のテイストがちりばめられたインテリアデザインと、それに融合された照明デザインが見所だ。
東京スカイツリー®
いわずとしれた、新しい日本のランドマーク。緻密に光の制御がされた、ものすごく丁寧なライトアップ。上空に光をもらさないように工夫され、皮膜のように、光がまとわるように全体を包んでいる。省エネルギーにも大変気を使っている。フルカラーのLEDを使用し、江戸の色をイメージした「いきとみやび」という演出や、その
国立新美術館
黒川紀章氏設計の美術館としては最後の作品。湾曲したガラスの大壁面に囲まれた美術館。作為が見えないが、すごく計算をされたデザインを感じる。光による強いメッセージを持たせているわけではないが、素材や空間が自然ときれいに見えてくるような工夫がなされている。何度もモックアップによる実験を行いながら、形状や光
オアシス21
巨大なオーバル型の屋根に覆われたバスターミナル。普段は四季をテーマにした季節ごとに異なるライティングがなされ、イベント時には特別のライトアップが行われている。名古屋という大きな都市の夜景の中でも、特別な存在感を放っている。
六本木ヒルズ
六本木ヒルズの照明計画は、面出 薫氏 (LPA)、石井幹子氏など、全体で7社の照明デザイン会社が携わっている。7社混合でやっているところが面白く、総合的なライトアップの景観を見ることができる。ビル側面に青いライティングをまとわせたのは、東京で初の試み。都市的な景観が六本木という街の中で、ランドマークのように
国際デザインセンター
設計監理:デザインセンタービル・名古屋市建築局、株式会社大建設計 / クリエイター創業支援スペース「クリエイターズショップ・ループ」・乃村工藝社
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