コニカミノルタプラネタリウム “天空” in 東京スカイツリータウン

日本インテリアプランナー協会 (JIPA) レビュー

映像と空間の対比が生む視覚体験の深さを、自然光、間接光、反射光、屈折光、投影光という5つの光を織り交ぜ展開したプラネタリウム。「光」に着目することで光学技術に優れたクライアント企業 (コニカミノルタプラネタリウム) が提供するにふさわしい、新しい感覚のインテリア空間が出現している。アルゴリズムパターンをパンチング加工し、内側のパターンとのモアレ効果を生み出すホワイエの壁面は、見る角度でさまざまに変化する。それらは人知を越えた無限の「宇宙」や「時空のひずみ」を象徴するとともに、国宝・曜変天目茶碗の星雲的七色の輝きの再現を目指している。映像が投影されるプラネタリウム客席上部の白いメッシュドームをポジ (主役) とし、伝来茶碗の中に宇宙をみた日本人の感性を表現したホワイエをネガ (サポート役) として全体を構成することで、世界中から東京スカイツリーに来場する観光客に向け、新しい「和」の表現を目指している。

総合設計：乃村工藝社 (アートディレクション / 森田雅美、インテリア / 森田雅美 + 小杉今日子、建築設計 / 上野廣司)、照明：ICE都市環境照明研究所
受賞歴：インテリアプランニング アワード2014優秀賞、CSデザイン賞