まるごとにっぽん

東京デザインセンター (TDC) レビュー

浅草六区に賑わいを取り戻すべく、株式会社東京楽天地が2015年12月に開業した商業施設。これまで東京に進出していなかった地方の名店がひしめく「まるごとにっぽん」は、1階から4階の4フロアからなり、20市町村、約50地方事業者が出展している。各階インテリアは、それぞれの階のテーマに沿って、石、木、土、紙などの仕上の違いでパターンが構成されていた。また館内の「まるごとにっぽん」としての統一感を出すために、ロゴマーク (幕の内弁当が開き、多くのコンテンツがつまっている状態を表現) をモチーフにしたバナーや看板で、全フロアが彩られている。共用部の柱が店舗の間に入れ込まれていたり、貸し出しスペースの間に、どちらともつかぬ曖昧なスペースがあったりと、通常の店舗設計には見られない配置計画も面白い。

内装設計：cmyk co,ltd / 吉里謙一 ＋ 竹中工務店設計部 (美島康人、原 弘、町田 巌)、サイン：ケイアタック / 宮坂克己、照明：ON&OFF / 山口晋司
受賞歴：DSA日本空間デザイン賞銀賞、SDA賞入選