DIA2020を発表、金賞はソニーの「工作生物ゲズンロイド」

会期 2020年10月20日
会場

日本デザインコンサルタント協会「国際デザイン交流フォーラム」が、日本における応募審査と広報活動に協力していますDIA(DESIGN INTELLIGENCE AWARD) は、2020年審査結果を10月20日に発表。日本からの応募の中から、金賞にソニー「工作生物ゲズンロイド」が選ばれたのをはじめ、23点のデザインが入賞しました。

DIA2020は、35の国と地域から7369の応募がありました。そのうち中国以外からの応募は約900点にのぼります。一次二次の審査を経て、325点が最終審査に進みました。うち99点が中国外からです。さる18、19日に開催された「最終審査会」によって、ベスト30(金銀銅賞20と提案部門10)と295点の奨励賞が決まりました。なおベスト30のうち、13点が中国外からの受賞です。日本からの応募は、推薦による応募をを含め36点。日本からの応募を対象とした「二次審査」は、村田智明理事、田子學理事、中国のデザイナー時氏によって8月16日におこなわれ、23点が「最終審査」進みました。

日本かのらのベスト30受賞は以下の5点です。
金賞:「工作生物ゲズンロイド」 ソニーインタラクティブエンタテインメント
銀賞:「スポーツ判定システム」 富士通
銀賞:「重金属計測器」 テクノグローバル
銀賞:「Sprayed Paper Objects」   (和紙の新しい作り方楽しみ方の提案)  津田井美香さん
銀賞(設計新鋭賞):「蒸暑地サステナブルアーキテクチャ」 ミサワホーム総合研究所

金賞2点のうち、もう一つにはアリババの生産管理システムが選ばれました。アリババはDIAの主催者である中国美術学院がある杭州に本社があり、杭州はもともとデジタル系が強い地域ですが、上位入賞をみると、DIAが「テクノロジー+デザイン」を志向していることが、あらためて理解できました。中国は国策としてものづくり分野のデザインを強力に推進していますが、その政策の重点が消費財から情報通信系、社会インフラ系に移りつつあることが、この受賞傾向からも理解できます。DIAの審査でもこうした動向を先取りすべく、理論派的な大学教授を中心に審査員団を構成しています。今年はコロナウイルスの関係で、最終審査に日本の審査委員が参加できませんでしたが、参加された香港理工大学の李先生にお聞きしましたところ、「とても真面目に討論してます」とのこと。審査結果からも審査員が真面目に、またバランスよく審査してることが覗えます。DIAはまだ若いデザイン賞ですが、こうした審査傾向からみて、中国を代表する信頼されるデザイン賞へとさらに育っていくことと思われます。

「国際デザイン交流フォーラム」では、日本からの受賞デザインを内外に広報することを目的に、「DIA受賞発表会・東京」を12月に開催する予定です。

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